「本格的」とは何なのでしょうか。

最近、自宅に来た友人に珈琲を出したところ、友人から「すげぇ!めっちゃ本格的じゃん」と言われました。友人曰く、「豆を挽いている」ことが本格的なんだそう。目が点になりました。

つまり、友人にとって自分で淹れる珈琲というのは「インスタント珈琲」が日常であり、わざわざ自分で豆を挽いて、ハンドドリップして淹れる珈琲というのはかなり本格的なんだそう。


なるほど。確かにそういう人にとっては「豆を挽く」という行為だけで本格的に映るのかもしれません。そういえば私の知り合いには自分で豆を焙煎する人がいるのですが、それを聞いた時には私も同じような気持ちになったものです。


この人、本格的だなと。


そんな豆を焙煎している知り合いから見たら、私は本格的どころか素人同然でしょう。

しかし考えてみたらカフェや喫茶店など珈琲を売りにしているお店でも、豆を自前で焙煎しているお店というのはそんなに多くないような気がします。豆を選んだりブレンドしたり、挽いたり淹れ方に工夫をしたりするぐらいはどこのお店でもやっているでしょうが。


そう考えると、専門店で豆を買って、たまにブレンドして、自分で挽いてそれなりにちゃんとした方法で淹れている私は本格的と言えるのかもしれません。


…というのは強引ですね。私の場合は恰好だけです。


肝心なのはその中身であって、豆の知識、味の特徴、ブレンドする配合、その豆を活かすことができる淹れ方…etc。それらを理解せずに恰好だけ真似ているだけでまだまだ本格的とは言えません。


えぇ、恰好だけを真似することって案外容易いのです。恰好だけ真似をすると言えば、最近、なんちゃってニートが増えましたね。


学生ニート、社内ニート、ニート主婦などなど。そういえば、少し前には「恋愛ニート」なんていうドラマもありましたっけ?「ほぼニート」、「ニートと変わらない」、「ニートのような生活」などなど、もはや時代はニートのバーゲンセールです。一銭にもなりませんけどね。


いやいや、別に良いんですよ?


ただ、考えてみるとこれらって結構おかしな表現ですよね。ニートだから分かりづらいのかもしれません。例えば、逆にしてみたらどうでしょう。


「ほぼ学生」、「サラリーマンと大差ない」、「主婦(夫)」なんて言っているニートがいたらどうでしょう。どこからか「おいおい、舐めんなよ」的な言葉が飛んできそうな気がしませんか。というか、場合によってはちょっとヤバイ人にも思われます。


なんなんでしょうかね、この差は。モノホンのニートとしては、「ニート」を枕詞に付けてちょっと気取った言い方をする風潮はいかがなものかと思いますよ。


え?あぁ、珈琲の話ですか?


すいません、途中でどこかへ消え去りました。これまで夢や希望を落っことしてきたように、最近記憶もよく落っことします。


まぁ、たまにはこういう記事を書くのも良いんじゃないですか。だってブログだもの。結局何が言いたいかというとですね、「ニートってすごく曖昧なものだよ」ということです。だから、ニートと聞いた瞬間に親の仇のように責め立てたり、叩き出したりする人はそんな曖昧なものに踊らされているんだと気づいた方がいいかもしれませんね。


よし、最後に良いこと言ったっぽいから今日はもう寝よう。うん、酔っ払いながら記事を書くとこんなもんです。おやすみなさい。