その日、珍しく就職活動の真似事をしたニートは、摩耗した精神を癒すため第二の故郷と自称してはばからない街・大須へと向かうことにしたのでした。

しかし大須に着くと、いつもとは違う混雑ぶり。
確かに休日の大須は大体混んでいるものですが、その日はそれに輪をかけて混んでいました。どこのお店にも行列ができていて、碌に休憩もとれない有様。
8月に訪れた大須夏祭りを彷彿とさせる賑わいぶりに面食らいつつも、「これは何かイベントをやっているな」と大須商店街の常連としての経験が告げてきます。
そんなこんなで商店街を歩いていると、突如前方の人混みがモーゼの十戒のごとく道が開き、そこから大名行列が歩いてきたのでした。いえ、比喩ではなくリアルに大名行列です。
▲さすがに驚きます。
何事かと調べてみると10月17日・18日と「名古屋まつり」が開催されており、18日には郷土英傑行列が行われ「信長」、「秀吉」、「家康」の三英傑が大須商店街を練り歩くのだとか。なるほど、混雑の原因はこれでした。
てっきり時期的にハロウィンか何かでもやっているのかと思ったのですが、そこは大須商店街、「三英傑」とは渋いイベントです。
しかしまぁ、それにしても混んでいます。
あまりの混雑に今日は帰ろうかと大須観音駅の方へと歩いていくと、大須観音の前ではそれ以上の混雑がくり広げられていました。スピーカーから「三英傑がこれから集合します」というアナウンスが聞こえると、人々が大須観音を取り囲むようにどこからともなく続々と集まって来ます。

その雰囲気に何だか楽しくなってきてしまった私はあえて混雑に巻き込まれてみることに。そしてしばらくすると大須観音門から三英傑・三姫が歩いてきました。

▲織田信長

▲豊臣秀吉

▲徳川家康
なかなか本格的です。
華やかな衣装で化粧をしているせいか、テレビの時代劇で見るような戦国武将の感じとは違い、どちらかというと若干歌舞伎のような印象。(ちなみに実際の歌舞伎を見たことはありません…)

三英傑の後ろから三姫も登場し、最後は大須観音前にずらっと集合。戦国武将(に扮した人物)がこうして一堂に会する様は確かに見ごたえがあります。
奥から、織田信長の隣に「濃姫」、豊臣秀吉の隣に「ねね」、徳川家康の隣に「千姫」という組み合わせになっています。ちなみに三英傑の方々はプロの役者さんではなく一般公募によって決定され、三姫は名古屋市内の各デパートに務める女性店員のなかから選ばれるのだとか。
「素人の方にしては皆さん佇まいが堂々としているなぁ」と思ったら、大須へ来る前に約600名を従えて名古屋の中心部を行脚していたようです。そこまでやると肝も据わるのでしょうね。いや、本当に大役です。お疲れさまでした。
最後に三英傑と三姫に花束が贈呈され、「名古屋まつり」の最後を飾る「大須の花道」が幕を閉じました。ほどなくして混雑も解消されたので、毎月18日と28日に大須観音境内で行われている骨董市を見て周ることに。


うーん、欲しいものがあるかというと微妙ですが、骨董市というだけあって置いてあるのは年代物の品々ばかり。
少女漫画のキャラクターがプリントされた弁当箱などは見た人たちから「懐かしい~」という声がしきりにあがっていましたが、どうやら1970年~80年代あたりの作品のよう。私よりも一回り上ぐらいの世代でしょうか?10年後ぐらいには私たちの世代が「懐かしい」と感じるものが並んでいそうです。
と、そんなこんなで時刻はもう夕方。
さすがに腹も減ってきます。祭りも終わりを迎え、人が減って、ようやく各店の行列も解消されてきたので大須観音近くにある唐揚げ屋「亜細亜坊」さんで小腹を満たすことに。


「唐揚げ 辛口 Mサイズ(350円)」を注文。
一口サイズの唐揚げが6~8個入っていて、上から唐辛子パウダーがふりかけてあります。一口食べると唐辛子特有の刺激的な辛さが口に広がります。「辛口」は結構辛いので苦手な人は気をつけた方がいいかもしれません。食感は軽く、柔らかめですが若干脂の多い鶏肉を使っているのでMサイズでもそこそこお腹に溜ります。
うん、美味しかったです。ごちそうさまでした。から揚げは揚げたてに限りますね。
ちなみに大須は「からあげ屋」の激戦区でもあり、ここのお隣も「からあげ専門店」というぐらい。
そんな大須で「お薦めの唐揚げ屋は?」と聞かれたら、以前、別記事でも紹介しました「李さんの台湾名物屋台」を私は推します。「亜細亜坊」さんも決して悪くはなかったのですが、「李さんの台湾名物屋台」のスパイシーな味つけと食感は無類です。
関連記事:【名古屋の秋葉原?】大須はやっぱり良い街だった
今回、偶然とはいえ「名古屋まつり」の最後を飾る「大須の花道」を近くで見ることができたのは幸いでした。
大須に来る前に行われたという「名古屋まつり」の「郷土英傑行列」はかなり大規模なもので、山車が出たり、600名を従えて三英傑が行列したりと見ごたえのあるイベントだったようですので、来年はそちらを見てみたいものです。
ちなみに「名古屋まつり」が行われる期間中、「名古屋城」、「東山動植物園」などの名古屋市内の観光施設が無料開放されるようなので、この機会に名古屋を観光されるのも良いのではないでしょうか。詳細は「名古屋まつり」のホームページでご確認ください。
「名古屋まつり」に興味があるという方は来年の10月、戦国武将が闊歩して街中が祭りに染まる秋の名古屋を訪れてみてはいかがでしょうか。

しかし大須に着くと、いつもとは違う混雑ぶり。
確かに休日の大須は大体混んでいるものですが、その日はそれに輪をかけて混んでいました。どこのお店にも行列ができていて、碌に休憩もとれない有様。
8月に訪れた大須夏祭りを彷彿とさせる賑わいぶりに面食らいつつも、「これは何かイベントをやっているな」と大須商店街の常連としての経験が告げてきます。
そんなこんなで商店街を歩いていると、突如前方の人混みがモーゼの十戒のごとく道が開き、そこから大名行列が歩いてきたのでした。いえ、比喩ではなくリアルに大名行列です。

▲さすがに驚きます。
何事かと調べてみると10月17日・18日と「名古屋まつり」が開催されており、18日には郷土英傑行列が行われ「信長」、「秀吉」、「家康」の三英傑が大須商店街を練り歩くのだとか。なるほど、混雑の原因はこれでした。
てっきり時期的にハロウィンか何かでもやっているのかと思ったのですが、そこは大須商店街、「三英傑」とは渋いイベントです。
しかしまぁ、それにしても混んでいます。
あまりの混雑に今日は帰ろうかと大須観音駅の方へと歩いていくと、大須観音の前ではそれ以上の混雑がくり広げられていました。スピーカーから「三英傑がこれから集合します」というアナウンスが聞こえると、人々が大須観音を取り囲むようにどこからともなく続々と集まって来ます。

その雰囲気に何だか楽しくなってきてしまった私はあえて混雑に巻き込まれてみることに。そしてしばらくすると大須観音門から三英傑・三姫が歩いてきました。

▲織田信長

▲豊臣秀吉

▲徳川家康
なかなか本格的です。
華やかな衣装で化粧をしているせいか、テレビの時代劇で見るような戦国武将の感じとは違い、どちらかというと若干歌舞伎のような印象。(ちなみに実際の歌舞伎を見たことはありません…)

三英傑の後ろから三姫も登場し、最後は大須観音前にずらっと集合。戦国武将(に扮した人物)がこうして一堂に会する様は確かに見ごたえがあります。
奥から、織田信長の隣に「濃姫」、豊臣秀吉の隣に「ねね」、徳川家康の隣に「千姫」という組み合わせになっています。ちなみに三英傑の方々はプロの役者さんではなく一般公募によって決定され、三姫は名古屋市内の各デパートに務める女性店員のなかから選ばれるのだとか。
「素人の方にしては皆さん佇まいが堂々としているなぁ」と思ったら、大須へ来る前に約600名を従えて名古屋の中心部を行脚していたようです。そこまでやると肝も据わるのでしょうね。いや、本当に大役です。お疲れさまでした。
最後に三英傑と三姫に花束が贈呈され、「名古屋まつり」の最後を飾る「大須の花道」が幕を閉じました。ほどなくして混雑も解消されたので、毎月18日と28日に大須観音境内で行われている骨董市を見て周ることに。


うーん、欲しいものがあるかというと微妙ですが、骨董市というだけあって置いてあるのは年代物の品々ばかり。
少女漫画のキャラクターがプリントされた弁当箱などは見た人たちから「懐かしい~」という声がしきりにあがっていましたが、どうやら1970年~80年代あたりの作品のよう。私よりも一回り上ぐらいの世代でしょうか?10年後ぐらいには私たちの世代が「懐かしい」と感じるものが並んでいそうです。
と、そんなこんなで時刻はもう夕方。
さすがに腹も減ってきます。祭りも終わりを迎え、人が減って、ようやく各店の行列も解消されてきたので大須観音近くにある唐揚げ屋「亜細亜坊」さんで小腹を満たすことに。


「唐揚げ 辛口 Mサイズ(350円)」を注文。
一口サイズの唐揚げが6~8個入っていて、上から唐辛子パウダーがふりかけてあります。一口食べると唐辛子特有の刺激的な辛さが口に広がります。「辛口」は結構辛いので苦手な人は気をつけた方がいいかもしれません。食感は軽く、柔らかめですが若干脂の多い鶏肉を使っているのでMサイズでもそこそこお腹に溜ります。
うん、美味しかったです。ごちそうさまでした。から揚げは揚げたてに限りますね。
ちなみに大須は「からあげ屋」の激戦区でもあり、ここのお隣も「からあげ専門店」というぐらい。
そんな大須で「お薦めの唐揚げ屋は?」と聞かれたら、以前、別記事でも紹介しました「李さんの台湾名物屋台」を私は推します。「亜細亜坊」さんも決して悪くはなかったのですが、「李さんの台湾名物屋台」のスパイシーな味つけと食感は無類です。
関連記事:【名古屋の秋葉原?】大須はやっぱり良い街だった
今回、偶然とはいえ「名古屋まつり」の最後を飾る「大須の花道」を近くで見ることができたのは幸いでした。
大須に来る前に行われたという「名古屋まつり」の「郷土英傑行列」はかなり大規模なもので、山車が出たり、600名を従えて三英傑が行列したりと見ごたえのあるイベントだったようですので、来年はそちらを見てみたいものです。
ちなみに「名古屋まつり」が行われる期間中、「名古屋城」、「東山動植物園」などの名古屋市内の観光施設が無料開放されるようなので、この機会に名古屋を観光されるのも良いのではないでしょうか。詳細は「名古屋まつり」のホームページでご確認ください。
「名古屋まつり」に興味があるという方は来年の10月、戦国武将が闊歩して街中が祭りに染まる秋の名古屋を訪れてみてはいかがでしょうか。