最近というほどでもありませんが、飲食店の価格破壊には目を見張るものがあります。とりわけ居酒屋なんかはもうギリギリでやっているのが消費者の目から見ても分かるぐらいですが、最近の焼肉店も相当頑張っているようです。

焼肉と言えば、今も昔も私のなかでは間違いなく「御馳走」。そして先日、「予算5000円以内にしようね」と友人に念を押しながら入ったのがここ、名古屋栄にお店を構える「牛兵衛 栄本店」さん。

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お店は栄のナディアパーク近くにある2階建てビルに入っています。そして私たちがここを選んだ最大の理由が看板にあるA5ランク飛騨牛を使用した「牛兵衛カルビ 590円(税抜き)」

ちなみにA5ランクというのは、肉質等級での最高ランクを意味します。普段、日常生活で食べている肉のランクなど気にしたこともありませんが、まず低い(というかランクがついていない)ものでしょうね。

それが焼肉屋に来て、最高ランクのお肉が格安で食べられるとなれば食べない理由がありません。
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店内は建物の外観からは想像できないモダンな内装。

もうちょっと居酒屋寄りの雰囲気を想像していたのですが、喧騒もなく落ち着いていました。22時過ぎという夕飯にしては遅い時間だった、というのもあるのでしょう。そのため待つこともなく、さっと席へ案内されます。

案内された席は完全個室ではありませんでしたが、BOX席で半個室状態。見た限りほとんどの席が半個室のような作りになっているよう。

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席についてさっそくメニューを広げてみれば…うん、お安い。

先ほどの看板に載っていたA5ランク飛騨牛「牛兵衛カルビ(590円)」にしてもそうですが、全体的にリーズナブルです。栄という名古屋の一等地にお店を構える焼肉屋さんも価格競争には抗えないのかもしれません。

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かと思えば、それなりに値段の張る高級メニューも置いています。

見るからに魅力的なメニューですが、私の財布が耐えられそうにないので先ほどのリーズナブルなメニューの中から適当にオーダーします。

こうして見比べるとお値段になかなかの格差を感じますが、「高級メニュー」と「リーズナブルなメニュー」できっちり分けられているのは正直助かります。

「入ってみたら意外と高いお店で困った」という事態を避けられますし、逆にお金に余裕がある人は高級なメニューをオーダーすることができます。こういう二面性はお店にとってもお客にとってもメリットは大きいのではないでしょうか。

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オーダーした肉たちが続々とテーブルに置かれていきます。ちなみに、上が「牛タン」、下が「なんこつ」と「ハラミ」になります。

お味のほうも普通に美味しく、ご飯がすすみます。そういえば焼肉の時に「ご飯を食べる派」と「食べない派」に分かれることがあるそうですが、私は断然「ご飯を食べる派」ですね。

ちなみに野菜は焼かない派です。

某アニメでも言っていましたが、野菜が食べたければ焼き野菜屋に行けば良いんです。

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お目当てのA5ランク飛騨牛を使用した「牛兵衛カルビ」も到着。こちらはさっと焼いて食べるようにとのこと。

言われたとおりにさっと焼き、一口食べてみればスッととろけて広がる強烈な脂の旨味に驚きます。正直、ものすごく美味しい。付属のネギを挟んでみると、ネギの香りがいい感じに脂っぽさを和らげてくれるので脂が苦手という方でもいけそうです。

食べてみて分かったのですが、こちらのお肉はサシが多め。口にいれる量によっては脂がクドくなってしまうため、意図的に薄切りにしているのかもしれません。ちなみに薄切りではありますが、大きめに6枚あるので全体の量としては、そこそこの厚さのステーキぐらいはありそうです。

これで590円(税抜き)というのは間違いなく良心的です。正直、一等地のお店でA5ランクの飛騨牛がどうしてこんなに安く提供できるのか不思議で仕方ありません。

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そして〆には石焼ビビンバを頂きます。

味の濃い石焼ビビンバは焼肉の〆としてはぴったりですね。ナムル、肉そぼろ、キムチなどが乗り、真ん中に生卵というオーソドックなビビンバでしたが、その味は本格的でした。

スプーンですくったビビンバを石釜に押し付けておこげにして食べれば、カリカリした食感と香ばしさ、ピリッとくる辛さが癖になるお味。このジャンクさがビビンバの良いところです。

焼肉屋に行くとなると毎回予算を気にしてしまうのですが、ここはそれなりに食べても1人3000円台で済みました。これまで利用した焼肉店のなかではトップクラスのコスパの良さでした。質の高いお肉をお手頃価格で食べたいという方にはおすすめです。

年中無休で夜は24時まで開いているようですので、名古屋・栄で焼肉を食べる際にはぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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余談

これは余談ですが、利用した時間が遅かったのと夜のお店が近いという場所柄、夜の御一行をお見かけしました。「両手に花」どころか両手両足を使っても足りないぐらい女性陣を連れており、“とりあえずビール”ぐらいのノリで高級なお肉をポンポンとオーダーする御仁がいらっしゃいました。

そんな御仁に対して、人間生きているあいだにあそこまで褒められることがあるのかというぐらい熱い言葉を浴びせる女性陣たち。そういう世界を知らない身としては、その後景に若干の恐怖を感じてしまいました。あれが財力というやつでしょうか。まったく恐ろしい力です。