
出典:名古屋パルコ
6月27日~8月10日にかけて、名古屋パルコでは『猛毒展』というものが開催されています。先日、所用で名古屋の栄へ行った際、好奇心に負けて鑑賞してきました。
見て下さい、このパンフレットから漂ってくる毒々しさ。毒をもつ危険な生き物だけを集めたというエキセントリックな展示内容。「ちょっと毒見してく?」というキャッチコピーもなかなか秀逸です。
こういう企画、大好物です。

開場は名古屋パルコ西館8階にあるパルコギャラリー。
8階へ上がると、フロアは沢山の女性でにぎわっていました。え?そんなに人気なのかと思いきや、隣のスペースでやっていた「劇場版 弱虫ペダル」というアニメのカフェを利用するお客さんでした。もしこんな展示に女性ばかりが集まっていたらそれはそれで怖い後景ですけどね。
「猛毒展」はこの通り、すっきりしています。まぁ休日ともなれば家族連れでにぎわうのでしょうが、平日の昼間ですからね。でも意外にカップルと思われる方々が来られていました。デートで猛毒展、吊り橋効果的なものがあるのかもしれませんね。いや……無いか。
受付で800円の当日券を買い、入場します。(前売り券は700円)

なかはエキゾチックなBGMと、青い照明が毒々しさを演出しています。
ここからは展示内容の一部を掲載することになるので、まだ見ていない、これから見に行くという方にはネタバレになる恐れがあります。また、外見的に気持ち悪い生き物が出てきますので、その手のものが苦手だという方もご注意ください。

展示されている生き物は、個別の説明と共に、毒の強さが一見して分かるように表記されています。

例えば、このドクウツボは毒レベル3。
人間が噛まれると、「死亡する危険性はほぼ無いが、非常に重症。」という危険度になります。
毒の強さをレベルで表記するというのは良いですね。見る方も、ワクワクします。漫画やアニメのキャラでよくある「強さランキング」的な面白さを感じます。
ということで展示されていた猛毒生物で、危険度ランキングベスト5をご紹介!
第5位 トリカブト

まずは小手調べ。現実の事件でも、名探偵コ〇ンでも使われただけあってトリカブトの知名度は抜群です。しかし実物を見たことがあるという人は少ないんじゃないでしょうか。

これが日本では最強クラスの毒をもつ野草。どこに生えていてもおかしくない外観が逆に不気味です。
第4位 アメリカドクトカゲ

見るからにヤバイ奴です。
公道でフルスモークのベンツを見かけたら近づかないのと同じで、こんなの近づこうとも思いません。

しかし、糖尿病の薬として我々の役に立って下さっているようです。将来お世話になるかもしれません。

第3位 スベスベマンジュウガニ

すごい睨んでます。ヤル気まんまんです。名前にある“スベスベ”も“マンジュウ”もなんとなく分かりますが、これほど雰囲気と合わない名前もなかなか無いような気がします。

けっこう広範囲に分布しているようです。

第2位 ヒョウモンダコ(オオマルモンダコ)

小指ほどの大きさ、なんだか可愛らしいですね……一噛みで7人を麻痺・死亡させるレベルの毒さえ持っていなければ。青くなると怒っているサインだそうですが、照明が青いせいで感情が読み取れません。


第1位 イモガイ類

見た目は完全に草食系。プランクトン食べてのんびり生きていそうです。
しかしこれが人間を数時間で殺す猛毒を持っていようとは…見た目じゃわからないものです。人間でも普段大人しそうな人ほどキレたらヤバいって言いますけど、貝の世界もそうなんでしょうか。


うーん、こうして見る分には楽しいですが、日常生活では絶対に関わりたくない生き物達だらけです。ちなみにこのランキング、さも私がつけたかのような書き方をしていますが、監修している「サンシャイン水族館」さんが考えたものです。
個人的にはこいつが一番危ない雰囲気を漂わせていたような気がします。
アデヤカキンコ

もしも、この生き物が世界を滅ぼすかもしれないと言われても納得できるぐらいのインパクトを感じます。見た目からしてもうナウシカの世界の生き物ですよこれ。

しかし人間にはほとんど無害だと言うんですから、やっぱり見た目じゃ分からないもんです。
うん、堪能しました。
小規模な展示でしたが、じっくり見て回って3、40分といったところでしょうか。最初はマニアに受けそうな企画だと思いましたが、何の知識もない私でも十分に楽しめました。
見ての通り説明が非常に分かりやすいので、大人も子供も関係なく楽しめると思います。むしろこういうの子供は好きなんじゃないでしょうか。
日常生活で命の危険を感じる生き物と言っても、せいぜいスズメバチぐらいなものです。都会のど真ん中で、普段絶対に接することの無い危険生物を鑑賞するというのも乙なものでした。
開催期間は6月27日~8月10日までです。興味のある方は是非一度足を運んでみてはいかがでしょうか。