昨日は七夕でしたね。
名古屋の栄、オアシス21では7月7日、「七夕の夜に夢をえがこう!桑名の連鶴にのせて」 というイベントが開催されました。当然のように七夕の夜を一緒に過ごす相手などいるはずもなく、暇を持て余している私はノコノコと足を運んできました。
年に一度、織姫と彦星が出会える日ということでカップル的な人混みを予想していたのですが、都会のど真ん中で地域PRを行うという結構真面目なイベントでした。
会場に到着してみると、そこそこ(?)盛り上がっていました。
名古屋なのに「仙台七夕祭り」という弾幕が垂れ下がっていましたが、七夕祭りで有名な仙台へ名古屋からエールを送ろうという企画だそう。震災復興関係のようですね。
中央のステージでは名古屋のローカルタレント「宮本 忠博」さんが司会進行をされていました。中京圏にお住いの方であればテレビで1度ぐらいはお顔を拝見されたことがあるんじゃないでしょうか。名古屋ではなかなかの有名人です。
そんな宮本さんの進行でイベントは進み、愛知県内のいくつかの市区がPR活動を行うことに。
その中で私が一番インパクトを感じたのが、この「猩猩(しょうじょう)」というもの。
鳴海町(現:名古屋市)に伝わる大人形なのだとか。赤い顔に赤い髪、ふとんのような着物を着て、大きな赤い手を持って子供たちを追いかけ回すそうです。そして捕まった猩猩(しょうじょう)に叩かれたり撫でられたりすると邪気がとれ、夏病みをせず良い子に育つのだとか。
うん、きっと歴史ある風習なのでしょうね…。ただ外見的にも行動的にも結構なヤバさを感じるのは私だけではないはず。一般人が同じことをしたら間違いなく両手が後ろに回ります。
ステージ上では中央の偉いオジサマがお手本ということで2体の猩猩(しょうじょう)にでん部をシバかれていましたが、かなり痛そうでしたね。えげつない音が会場に響いてました。人形の中に入っているのは地元の中高生ということですが、叩かれた瞬間さっきまでニコニコだったオジサマから笑顔が消えてましたからね。
可哀想にあとでこってり絞られるのでしょう。
その後は、書道の先生、和紙の先生、熱田区の区長、緑区の区長、フットサル名古屋オーシャンズの選手によるトークイベント、地元の子供たちによる踊りなど、なかなか充実したイベントでした。
そして七夕といえば願い事です。ここにも様々な願いがくくりつけられていました。
子供たちが書いた短冊を眺めながら、自身の阿呆な幼き日の思い出に浸っていると、スタッフの方から「良かったら書きませんか」とのお誘いが。
その時、私の心にぱっと浮かんだ願い事は【お金】という2文字でした。悲しい現実です。子供たちが幸せを願う短冊の隣にいい大人が下衆い願い事をくくる訳にもいかないので短冊には書かずに心の中だけでお願いしておきました。
「お金が欲しい」と。
そんなこんなで1時間ほど滞在。そろそろ帰ろうかと思っていた私の目の前にこいつが現れます。
上でご紹介した大人形の猩猩(しょうじょう)。「一緒に写真でも撮ってくれるんだろうか」と思った矢先のこと。
バシッ!!!
私「痛ッ!!!」
目の前にいるオネエサマ方には目もくれず、なぜか一番後ろに居た私のでん部がシバかれました。いやいや、叩かれて効果があるのは子供でしょう。二十歳をとうに過ぎたニートをシバいたって何の御利益も無いでしょう。まぁ、確かに邪気まみれかもしれないけども。
しかしステージのあと、やはり相当怒られたのかだいぶ手加減しているのが分かります。そのうち周りに居た人達からもやってやってとせがまれ、次々と他人のでん部をシバいていく猩猩(しょうじょう)。
そんな猩猩(しょうじょう)という皮をかぶった中学生・高校生にでん部をシバかれて喜ぶ大人たち。なかなか興味深いシチュエーションです。
おや?猩猩さん、相手が若い女性だと動きに迷いが見えますね。まぁ、なかの人は思春期真っ只中の男子中高生です。逆にその歳でまったく躊躇が無かったらそれはそれで末恐ろしい逸材です。うん、彼らが変な趣向に目覚めないと良いんですけどね。
という後景を横目に騒がしい七夕の夜をあとにしたのでした。
七夕の夜、名古屋は生憎の天気でしたが、たとえ晴れていても名古屋では都会の明かりで天の川を見ることはできないでしょう。いつか空気が綺麗な場所で、本物の天の川を見てみたいものです。