ニートだってたまには知的な場所に足を運びます。ということで先日、行ってきました。
名古屋市科学館 特別展『夢と感動の宇宙展』
平成27年3月14日~5月24日まで 
夢と感動ですって。良い響きですね。

どちらもニートには持ち合わせていない代物です。そんな錆びついた感性をもつニートがどうしてこんなキラキラしたところに行こうと思ったのか。それは少し前に漫画「宇宙兄弟」を読んだから。しかもあろうことか、この展示、その宇宙兄弟とコラボしているというではありませんか。

これは行くしかありません。えぇ、結構ミーハーなんです。名古屋市科学館なんて小学生以来でしょうか、ゴールデンウィークで混みはじめる前に行ってきました。


名古屋市営地下鉄「伏見駅」で下車して徒歩3分。
名古屋市科学館に到着。
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フジテレビの本社ビルではありません。

相変わらずこの奇抜なデザインには圧倒されます。ちなみにこの球体になっている部分はプラネタリウムです。そういえばフジテレビの球体部分には何が入っているんでしょう。

平日の真昼間だというのにそこそこ人が多いです。というのも、ここは県内の小中学校の遠足、課外活動スポットになっているようで、常にどこかの学校団体客が来ています。特に4月は丁度遠足シーズンですから。

受付で特別展の入場料1,300円を払い、地下2階へ。地下2階のワンフロアが展示場になっています。
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中に入るとさっそく「宇宙兄弟」の主役2人、ムッタとヒビトが立っています。その隣にいるのは世界初の有人宇宙飛行を成功させた宇宙飛行士ユーリイ・ガガーリンです。ガガーリンは実は身長が低かった、ということらしいですが、モデルばりの体型2人と比べられては少々気の毒ですね。

その3人の後ろにあるのがソユーズ帰還カプセルの模型です。中を覗くと人一人がなんとか座れるスペースがあるくらいでした。これで帰還するというのですから大したものです。死ぬ覚悟が無いとできない仕事だというのがよく分かります。

他にもアメリカ、ロシア(旧ソ連)、中国、日本のロケット・宇宙での活動機材の模型が多々展示してあります。本物の宇宙服も展示してあり、かなり満足のいく展示でした。

ちなみに会場内は写真撮影OKです。
まるで宇宙服を着ているような写真が撮れるスペースがありましたが、小学生の列に並ぶ勇気はニートにはありませんでした。例え並んでも写真を撮ってくれる人もいません。悲しい話です。

色々展示してありましたが、有人宇宙飛行の実績の高いアメリカ、ロシアの物がダントツで多かったです。日本も宇宙開発技術は高く、多くの日本人宇宙飛行士を宇宙に送り出してはいますが、日本で有人宇宙ロケットを打ち上げた実績は未だにありません。大人の事情が色々とあるのでしょうか。

宇宙と言えば、日本で大きな話題となった小惑星探査機の「はやぶさ」が記憶に新しい事と思います。小惑星イトカワでの探査を終え、幾多の困難を乗り越えての帰還には世界中が沸きました。
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        小惑星『イトカワ』 1/1000模型

当時、私はまだ学生でしたが、教養科目の講義で研究分野が近い教授が興奮気味に語っていたのを覚えています。どこもかしこもハヤブサ、ハヤブサで藤原達也、竹内結子、渡辺謙の主演で3回も映画化され、私もDVDをレンタルして全部観た覚えがあります。

「はやぶさ」は只の機械ですが、あの映画を見ると、満身創痍になりながらも頑張り、最後の力を振り絞って必死にミッションを成し遂げようとする人間のようにすら見えて感動したものです。そんな感動で涙を流していた人間も今では立派なニート。

私が社会に帰還できるのはいつになるんでしょうね。

その「はやぶさ」の帰還から4年半後の2014年12月、「はやぶさ2」が無事打ち上げられ話題となりました。そして先週末、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が日本初の月面着陸機を平成30年度に打ち上げる計画があるとの発表がありました。

ついに日本も有人宇宙飛行か、と期待しましたが、無人の月面探査機とのこと。旧ソ連、アメリカ、中国に続く無人の月面着陸機だそうですが、アポロ11号が人類を月面に到達させてから45年以上経っている事を考えると、未だに無人探査機というのは少々物足りなさを感じてしまいますが、それだけ宇宙は奥が深いという事なのかもしれません。奥行き皆無のニートには計り知る事のできない世界です。

なんだか久しぶりに頭と感性が刺激された気がします。

名古屋市科学館の「夢と感動の宇宙展は、5月24日までの開催となっています。たまには博物館・美術館に足を運んでみるの良い刺激になるかもしれませんよ。